2010年11月28日
ステンレスの防食実験
釣りに行けず時間があったので、前から試してみようと思っていた実験をしてみました。
テキトウ過ぎて恥ずかしいのですが、自身の勉強のためにもここに記しておきます。(誰が読むんだって感じ。汗)
用意したのはSUS410のコイル状のもの、真鍮(黄銅)の針金、ソフト99の亜鉛塗料と水30gと食塩3gでたぶん海水の約3倍の塩分濃度10%であるだろう塩水。
一般的なSUS304でなくSUS410にしたのは、304だとサビの進行が遅くてじれったいから。
釣り小物ではソリッドリング・スイベル・スナップ等が304ですが、普通に使ってたらまあなかなか錆びんですよ。
釣り人にお馴染み錆びて困る代表格のステンレスプライヤーの多くはSUS420(J2)という素材で作られており、この410より更に錆びやすいです。
硬さ・強さを狙った工具や刃物向け材種なので数あるステンレスの中で相当に錆びやすいと言えるセレクト。
SUS304は柔らかいため硬度を求められる工具には殆ど利用されません。釣専用なら硬くなくても構わないのだけど。
ちなみに
SUS410[13%Cr+87%Fe] タッピングビス、小ネジ類、刃物など 安価 焼入れ硬化可 磁石に付く
SUS420[13%Cr+0.3%C+87%Fe] ステンレス工具、刃物など 安価 焼入れ硬化可 磁石に付く
SUS304[18%Cr+8%Ni+74%Fe] 高級な種であるが需要と供給の関係から最も一般的なステンレス。硬化不可 磁性無or弱
Cr(クロム)とNi(ニッケル)が多い程、そしてC(カーボン)が少ないほど錆びにくいです
ステンレスと呼ばれるモノが錆びると「鉄が混じってるんじゃないか」という人が希に居ますが、
混じっているも何も6~8割が鉄(Fe)そのものですから錆びる時は錆びます。(ただし淡水が掛かる程度ではどの種でもそう錆るものではありません)
▼世にもテキトウな実験スタート
▲初日の様子です。入れてすぐなので変化無し。
左:SUS410コイルのみ
中:SUS410+真鍮針金
右:SUS410にサビ止めペイントを一筋塗ったもの
▲二日後
真ん中の真鍮と一緒に入れたものが早くも錆び始めています。
410のみよりサビが進むのはちょっと意外。右の亜鉛塗料付きのものは変化無し。
▲一週間後
左、中ともにかなりサビが進行しました。真鍮と触れている真ん中のサビが一番進んでいます。
右のは変化無し。
結果
・一部にしか塗っておらず、ほとんどが塩水に曝されてるにも関わらず1週間で変化が無かったことから亜鉛塗料はやはり有効そうだ。
・真鍮(黄銅)ではSUS410の防食には約に立たなかった。真鍮は銅6:亜鉛4の合金であり多量の亜鉛を含むことから先に犠牲となりアノードの役割を果たすと思っていたが410の方が活性が高く逆効果となった模様。(304と黄銅の組合せだとまた別の結果が出るかも)
艤装に使うボルトやナットにこういった塗料を塗っておくと効果はあると思います。もちろんプライヤー、ナイフ、工具などにも。
#ただし全ての腐食を防げる訳ではありません。
スプレーや缶に入った製品ではピンポイントで使い難い・量が多すぎるといったケースに少量・安価・刷毛付きのこの製品は結構オススメです。
テキトウ過ぎて恥ずかしいのですが、自身の勉強のためにもここに記しておきます。(誰が読むんだって感じ。汗)
用意したのはSUS410のコイル状のもの、真鍮(黄銅)の針金、ソフト99の亜鉛塗料と水30gと食塩3gでたぶん海水の約3倍の塩分濃度10%であるだろう塩水。
一般的なSUS304でなくSUS410にしたのは、304だとサビの進行が遅くてじれったいから。
釣り小物ではソリッドリング・スイベル・スナップ等が304ですが、普通に使ってたらまあなかなか錆びんですよ。
釣り人にお馴染み錆びて困る代表格のステンレスプライヤーの多くはSUS420(J2)という素材で作られており、この410より更に錆びやすいです。
硬さ・強さを狙った工具や刃物向け材種なので数あるステンレスの中で相当に錆びやすいと言えるセレクト。
SUS304は柔らかいため硬度を求められる工具には殆ど利用されません。釣専用なら硬くなくても構わないのだけど。
ちなみに
SUS410[13%Cr+87%Fe] タッピングビス、小ネジ類、刃物など 安価 焼入れ硬化可 磁石に付く
SUS420[13%Cr+0.3%C+87%Fe] ステンレス工具、刃物など 安価 焼入れ硬化可 磁石に付く
SUS304[18%Cr+8%Ni+74%Fe] 高級な種であるが需要と供給の関係から最も一般的なステンレス。硬化不可 磁性無or弱
Cr(クロム)とNi(ニッケル)が多い程、そしてC(カーボン)が少ないほど錆びにくいです
ステンレスと呼ばれるモノが錆びると「鉄が混じってるんじゃないか」という人が希に居ますが、
混じっているも何も6~8割が鉄(Fe)そのものですから錆びる時は錆びます。(ただし淡水が掛かる程度ではどの種でもそう錆るものではありません)
▼世にもテキトウな実験スタート
▲初日の様子です。入れてすぐなので変化無し。
左:SUS410コイルのみ
中:SUS410+真鍮針金
右:SUS410にサビ止めペイントを一筋塗ったもの
▲二日後
真ん中の真鍮と一緒に入れたものが早くも錆び始めています。
410のみよりサビが進むのはちょっと意外。右の亜鉛塗料付きのものは変化無し。
▲一週間後
左、中ともにかなりサビが進行しました。真鍮と触れている真ん中のサビが一番進んでいます。
右のは変化無し。
結果
・一部にしか塗っておらず、ほとんどが塩水に曝されてるにも関わらず1週間で変化が無かったことから亜鉛塗料はやはり有効そうだ。
・真鍮(黄銅)ではSUS410の防食には約に立たなかった。真鍮は銅6:亜鉛4の合金であり多量の亜鉛を含むことから先に犠牲となりアノードの役割を果たすと思っていたが410の方が活性が高く逆効果となった模様。(304と黄銅の組合せだとまた別の結果が出るかも)
艤装に使うボルトやナットにこういった塗料を塗っておくと効果はあると思います。もちろんプライヤー、ナイフ、工具などにも。
#ただし全ての腐食を防げる訳ではありません。
スプレーや缶に入った製品ではピンポイントで使い難い・量が多すぎるといったケースに少量・安価・刷毛付きのこの製品は結構オススメです。
2010/12/7追記
▲2週間後(すっかり片付けるのを忘れてそのままになっていました。(^^;)
さすがに亜鉛塗料付きも腐食が始まったようです。
ここまで来て、410vs黄銅+410に変化が出ました。やはり防食効果はあるような感じ。(けど共倒れ?笑)
針金とコイル状なので接触面が少なすぎたかなー。きっちり触れさせればもっと黄銅が溶けて防御してくれるかも。
▲2週間後(すっかり片付けるのを忘れてそのままになっていました。(^^;)
さすがに亜鉛塗料付きも腐食が始まったようです。
ここまで来て、410vs黄銅+410に変化が出ました。やはり防食効果はあるような感じ。(けど共倒れ?笑)
針金とコイル状なので接触面が少なすぎたかなー。きっちり触れさせればもっと黄銅が溶けて防御してくれるかも。
Posted by heat at 19:17│Comments(5)
この記事へのコメント
JELのメンテ記事がアップされるかと思いきや、
実験記事で笑えたよ(笑)
でも、参考になるね!
今更ジロー(古!)だけど、プライヤーにも塗っておこう!
てか、1週間前からやってたとは、恐れ入りました!
しかし、暇な日曜だったな(苦笑)
思わず、またジグ買ってまったわい!(笑)
夕方、暗くなるまでチビとその友達にノックしてたよ(笑)
神様、仏様〜!
今週末はいい天気にしてけろ〜〜♪♪
実験記事で笑えたよ(笑)
でも、参考になるね!
今更ジロー(古!)だけど、プライヤーにも塗っておこう!
てか、1週間前からやってたとは、恐れ入りました!
しかし、暇な日曜だったな(苦笑)
思わず、またジグ買ってまったわい!(笑)
夕方、暗くなるまでチビとその友達にノックしてたよ(笑)
神様、仏様〜!
今週末はいい天気にしてけろ〜〜♪♪
Posted by せんべい at 2010年11月29日 06:49
JEL300はずいぶん世話になったからなぁ。
もっと色々写真撮っておいてネタにしたかった。
軽くていい船だったね。
コメントしにくい記事にレスさんきゅう。笑
身内以外でのレスは付かんでしょうな。
もっと色々写真撮っておいてネタにしたかった。
軽くていい船だったね。
コメントしにくい記事にレスさんきゅう。笑
身内以外でのレスは付かんでしょうな。
Posted by heat at 2010年11月30日 22:56
ん??
Posted by のら at 2010年12月01日 22:57
こんばんは 錆び 気になってました いつもはルアー水洗いして スプレーオイルしても イマイチ さすがhaetさん わかりやすい説明に納得です 専門家でしか分からないことに びっくり ステンレスって ‘鉄‘ (-_-;) しかし、自宅に 試験管には まいった よっ、社長!
Posted by つるちゃん at 2010年12月02日 21:02
>のら
身内ってそういう意味じゃないだろ。笑
たまには釣にいこうぜー。(普通はそろそろオフだけど)
>つるちゃん
フックは錆びやすいですねー。(^^; 基本的には水洗い→乾燥→スプレー、乾燥が肝ですかね。
使ってないのまで錆びるとがっくりきます。笑
エギのカンナはあまり錆びませんが、硬さを求められてないから可能なこと。
針の場合なかなかそうはいかないみたいです。
身内ってそういう意味じゃないだろ。笑
たまには釣にいこうぜー。(普通はそろそろオフだけど)
>つるちゃん
フックは錆びやすいですねー。(^^; 基本的には水洗い→乾燥→スプレー、乾燥が肝ですかね。
使ってないのまで錆びるとがっくりきます。笑
エギのカンナはあまり錆びませんが、硬さを求められてないから可能なこと。
針の場合なかなかそうはいかないみたいです。
Posted by heat at 2010年12月02日 23:50